
オランダのインテリアブランド「moooi|モーイ」には一度見たら忘れない、印象的な照明が多数あります。
その中の一つ「レイモンド」は惑星のようなアイコニックな球形の照明で、空間で存在感を放ちます。
その幻想的な美しさからご自宅用だけでなくホテルなどの商業施設でも多数採用されています。
レイモンドはなぜ惑星のように空間で光輝くのか?
ここでは、レイモンドのデザインと幻想的に美しく光る理由について深堀りします。
<目次>
1.moooiが追求する「記憶に残るデザイン」
2.数学者が描く光の幾何学
3.技術と構造:光を“支える”フレームの美学
4.サイズと展開:空間へフィットするラインアップ
5.導入事例:商業施設・ホテル・式場での活用実績
1.moooiが追求する「記憶に残るデザイン」
moooiは“驚き”と“詩性”を備えたプロダクトづくりを掲げ、単なる照明器具ではなく、空間体験を形にするクリエイティブ性を重んじています。
「レイモンド」もまた、単なる機能照明ではなく、見る者に強い印象を残すオブジェとして、生まれた意義を持っています。
「記憶に残る光の造形物」という理念のもと、moooiは素材や構造、電源供給方法、光の散り方、設置環境との調和など、様々な要素にこだわりを注いでいます。
2.数学者が描く光の幾何学
「レイモンド」を生み出したのは、デザイナーではなく数学者のRaimondPuts(レイモンド・プッツ)。
彼は幾何学的構造や力学、素材の性質を探求する中で、かつてない照明表現を模索しました。
複雑な計算と試作を重ねることで、光を纏うような球体構造を生み出すに至ります。
興味深いことに、本モデルの球体直径は43cm、61cm、89cm、127cmと設定されており、いずれも素数になっています。
これは意匠としての美しさだけでなく、全体構造バランスを緻密に設計するための選択でもあります。
3.技術と構造:光を“支える”フレームの美学
一見シンプルな球形──にもかかわらず、「レイモンド」は高度な技術を内包しています。
通常、照明には電源ケーブルが不可欠ですが、レイモンドには外部ケーブルを用いない構造が採られています。
ステンレス製の球体フレームそのものが導体として機能し、そこからLEDモジュールに電気を供給する設計です。
また、フレーム構成であるため、内部と外部の“抜け”が生まれ、視線を遮らず、圧迫感を与えにくい点も重要な特長です。
窓際や視線の通り道に近い位置にも取り付けやすく、都市型住宅やレンタルスペースなどにも適応性があります。
さらに、レイモンドはLED光源を全面に配置する設計であり、複数方向へ光を散らす表情をつくり出します。
最近の改良版「レイモンド2」では、従来比で光量が約2倍に強化され、その照度表現がさらに鮮明になっています。
moooiにはレイモンドの他にもヘラクレウム3やフロックオブライトなど、「抜け」があることで圧迫感を与えない照明があります。
4.サイズと展開:空間へフィットするラインアップ
「レイモンド」には複数のサイズと仕様が揃っており、天井吊り型(サスペンションタイプ)からフロア型まで選択可能です。
小型のΦ43cm程度モデルから、空間全体を包み込むΦ127cmの巨大モデルまで。
特に吹き抜けや階段ホールなどの高天井空間では、複数サイズを組み合わせて吊るすことで壮大な空間構成が可能です。
また、フロアタイプ(床置き型)では、球体を支える木製フレーム仕様もあり、壁や天井への工事が難しい環境でも導入しやすく設計されています。
5.導入事例:商業施設・ホテル・式場
「レイモンド」は、ホテル、レストラン、結婚式場といった商業施設でも多く採用されています。
施設の実例
大小さまざまなレイモンドを組み合わせた多灯吊りは、空間全体に立体感とリズムを生み出し、キッチンの中心に視線を集めるデザインに。
結婚式場の実例
天井高のある式場には異なるサイズのレイモンドを複数吊り下げ、来場者に印象的な視覚体験を提供。
レストランの実例
適切な吊り下げ高さとサイズ選定により、上質なライティング空間を演出しています。
貸別荘の実例
吹き抜け空間では、高低差をつけて吊るすことで、視線の流れを誘導し、空間にリズムと奥行きを生み出す効果もあります。
番外編:レイモンドは吊り下げだけでなくフロアでも活躍
「レイモンド」はサスペンション型が代表的ですが、フロアランプとして設置できるモデルも展開されています。
床置き型では、球体を支える木製フレームが空間に温かみを加え、壁や天井工事が難しい環境でも美しい光を楽しめます。
ブランドの哲学である「空間体験をデザインする」を、吊り下げ以外の形でも実現している点が魅力です。
-
レイモンド2 テンセグリティフロアランプR61
くわしく見る
-
レイモンド2 テンセグリティフロアランプR89
くわしく見る
レイモンドは、照明を単なる光源と捉えるのではなく、空間と時間に残る存在として扱いたい方にこそ、おすすめしたいアイテムです。
是非この機会にレイモンドをご検討ください。